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■富士五湖は富士山の湧き水ではない
富士山の麓の、山梨県側にある湖を富士五湖と呼びます。
本栖(もとす)湖、精進(しょうじ)湖、西(さい)湖、河口湖、山中湖です。
これらの湖は、富士山に降った雨水がやがて地中にしみ渡り、麓の地表に湧き出したものと考えられてきました。
しかし実はこれ、最近の研究で、湧き水ではないことが判明しました。
山梨県環境科学研究所が、およそ10年間、富士五湖と他の湧き水の成分を検査したところ、まるで一致しなかったのです。
ちなみに、富士山の湧き水は伏流水が玄武岩などをしみ通って流れたもので、この水にはバナジウムを多く含みます。
それに対し富士五湖のバナジウムの含有は、通常の1割から1パーセントの間で推移しているのです。
まぎれもなく富士五湖の水は、富士山からの湧き水ではなく、富士山の山肌を流れた雨水にすぎないのです。
ちょっと言い方がよろしくありませんが、ただの湖水と言うことですね。
自分もずっと、富士五湖は富士山の湧き水だと思っていたので、これには心底驚いたものです。



■ 東京の「亀有」はもと「亀無」だった
連載が数十年にも及んだ漫画、「こちら葛飾区亀有公園前派出所」の舞台の、東京の下町「亀有」についてです。
ここは、江戸時代には交通の要所として栄えていました。
しかもその頃の地名は、「亀なし」という名称で親しまれていました。
周囲の土地が亀の甲羅に似た形状をなしていたことが由来とされています。
地域の文献で、江戸時代以前にも「亀無」、「亀梨」などの地名であったことが分かっています。
これが現在の地名に変更されたのは、江戸時代の正保元年に、「亀がなし(無い)」では縁起が悪いと地元から声が上がり、江戸幕府に地名の変更を申し入れたと言われています。
この頃に、幕府の地域地図が作成されていたのです。
地元の声が上がったのがもう少し遅かったなら、現在でも「かめなし」といった地名のままだったでしょう。
ここで関係のない豆知識ですが、「こち亀」の漫画は、実に30年間も続き、しかも、1度も休載したことは無かったといいます。
まさに、昔からの由来ある地名を冠(かん)するに相応しいものでした。